同じ失敗を繰り返す人の構造
「うまくやりたいと思っているのに、なぜかうまくいかない」
この違和感は珍しくない。
むしろ、繰り返し同じ失敗をする人ほど、この状態にいる。
例えば、
プレゼンでは成功させたいと思っている。準備もしている。
それでもどこかで「失敗するかもしれない」と感じている。
麻雀では勝ちたいし、勝てる可能性があることは理解している。
それでも心のどこかで「今日も負けるだろう」と思っている。
苦手な人に対しても、いいところを見ようとする。
ただ内心では「やっぱり苦手だ」と感じていて、距離を取ってしまう。
どれも、表では前向きに考えている。
それなのに結果は同じ方向に崩れていく。
この現象は、能力や性格の問題ではない。
構造として説明できる。
表ではポジティブ、裏ではネガティブ
この状態の正体はシンプルで、
思考が二層に分かれていることにある。
- 表の思考:意識している考え(うまくやりたい、勝ちたい)
- 裏の前提:無意識に持っている前提(失敗する、負ける、うまくいかない)
そして重要なのは、
行動は表ではなく、裏の前提に引っ張られる
という点にある。
なぜ行動が崩れるのか
さきほどの例を分解すると分かりやすい。
プレゼンの場合、表では「成功させたい」と思っている。
ただ裏では「失敗するかもしれない」という前提がある。
この前提がある状態で話すと、
- 声が小さくなる
- 攻めた説明ができない
- 無難な構成に寄る
結果として、印象は弱くなる。
麻雀も同じ構造になる。
「勝ちたい」という表の思考があっても、
「どうせ負ける」という前提があると、
- 勝負どころで押せない
- リスクを取り切れない
- 中途半端な選択が増える
苦手な人との関係も同じ。
「うまくやろう」と思っていても、
「うまくいかない」という前提があると、
- 距離を取る
- 反応がぎこちなくなる
- 相手も違和感を感じる
どれも共通しているのは、
結果が前提に引っ張られていること
なぜ同じ失敗が続くのか
ここで重要なのは、
人は毎回「違う状況」だと思っていること。
プレゼンも、麻雀も、人間関係も、
毎回条件は違う。
だから本人はこう考える。
- 今回は大丈夫
- 次はうまくやる
- ちゃんと意識している
ただ実際には、
裏の前提が変わっていない
そのため、
- 同じように判断が鈍る
- 同じように行動がブレる
- 同じような結果になる
つまり、繰り返しているのは失敗ではなく、
前提そのもの
なぜ自分では気づけないのか
この構造が厄介なのは、
本人が前向きに考えている自覚を持っている点にある。
- 成功したいと思っている
- 改善しようとしている
- 意識もしている
この「表の思考」だけを見ると、問題はなさそうに見える。
ただ実際に影響しているのは、
無意識の前提の方
ここは自分で直接認識しづらい。
だから、
- 環境のせいにする
- タイミングの問題にする
- 相手との相性だと考える
こうして構造の外に原因を置くことで、
同じ状態が維持される。
ネガティブとは何か
ここでいうネガティブは、
落ち込んでいるとか、やる気がないという話ではない。
無意識に採用している前提のこと
- どうせうまくいかない
- また同じことになる
- 今回も難しい
こうした前提がある状態で意思決定をすると、
結果は自然とそちらに寄っていく。
つまりネガティブとは、
気分ではなく、方向づけ
結論
同じ失敗を繰り返す理由は、
能力でも、意志の弱さでもない。
表の思考と裏の前提がズレていること
にある。
そして行動を決めているのは、
常に裏の前提の方。
だから必要なのは、
ポジティブになることでも、気合を入れることでもない。
自分がどんな前提を持っているのかに気づくこと
になる。
次の記事では、
を分解する。



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