お試し無料期間3か月|Kindle Unlimitedを久々に契約した
一度解約したサブスクに、また戻ってきたことはないだろうか。
私は2か月ほど前、数年前にやめたKindle Unlimitedをもう一度契約した。しかも「3か月無料」の案内が出ていたので、実質タダで戻ってきたことになる。
やめたときは「自分には合わなかった」と結論づけたはずだった。それなのに戻った。今回は、なぜ戻ったのか、実際に何を読んだのか、そして合わない人の条件までを書いてみたい。
一度やめた人間が、なぜまた契約したのか
前回やめたのは「読まなかった」から
前に契約していたとき、私は月に1冊も読み終えていない月が続いた。
理由はシンプルで、読み放題だと「いつでも読める」と思ってしまうからだ。買った本は元を取ろうとするのに、読み放題の本は後回しになる。人間の心理としてはよくできていると思う。
本を1冊ずつ丁寧に読み切るタイプの人も、たぶん合わない。
月額980円を払って、ダウンロードした本と「読みたい」と思った本のリストだけが増えていく。それに気づいた時点で解約した。当時を振り返れば、まっとうな判断だったと思う。
戻ったきっかけは、無職になって時間ができたこと
今の私は無職で、時間だけはある。
以前は「読む時間がないのに読み放題を契約している」状態だった。今は逆で、時間はあるのに読むものが決まっていない。この状態なら読み放題のほうが向いているのではないか、と考えた。
もうひとつ、普段使っているPrime Readingで読みたい本が尽きてきたこともある。無料で読める範囲を先に食べ尽くしてしまった形だ。
そこにちょうど「3か月無料」の案内が出ていた。合わなければまた解約すればいい。その程度の気持ちで再契約した。
「3か月無料」は誰でも使えるわけではない
ここは正直に書いておきたい。
Kindle Unlimitedの無料期間は、全員が同じ条件ではない。通常は30日間の無料体験で、それとは別に「あなたへの特別プラン」として2か月無料や3か月99円といった案内が出ることがある。
私が3か月無料で登録できたのは、プライムデーに合わせて実施されていたAmazonプライム会員限定のキャンペーンだったからだ。つまり、プライム会員であること、キャンペーン期間中であること、そしてしばらく解約していたアカウントであること。この3つが重なった結果だと思っている。
確認方法は簡単で、Kindle Unlimitedのページを開けば、その時点で自分に適用される条件が表示される。「他の人が3か月無料だったから自分も」と期待するより、自分のアカウントで見たほうが早い。
なお月額料金は980円だ。3か月無料なら2,940円分ということになる。
※キャンペーン内容は時期とアカウントによって変わる。契約前に必ず現在の条件を確認してほしい。
Prime ReadingとKindle Unlimitedの違い
Amazonには読み放題が2つある。プライム会員の特典であるPrime Readingと、月額980円のKindle Unlimitedだ。
違いはシンプルで、読める本の量と、手元に置ける冊数。
| Prime Reading | Kindle Unlimited | |
|---|---|---|
| 料金 | プライム会員特典(追加料金なし) | 月額980円 |
| 対象書籍数 | 約1,000冊 | 500万冊以上(和書・洋書合計) |
| 保存できる冊数 | 10冊 | 20冊 |
対象書籍数の差が桁違いに見えるが、Kindle Unlimitedの数字は洋書を含んだ合計だ。日本語の本だけで比べれば差はここまで開かない。それでも、比較にならないくらいの量ではある。
正直、読むだけならPrime Readingでも十分だと思っていた。実際、数年間はそれで満足していた。
ただ久々にKindle Unlimitedを開くと、やはり量が違う。「こんな本も対象なのか」と思うことが多い。読みたいジャンルを眺めているだけで、次々と気になる本が出てくる。Prime Readingの約1,000冊を数年かけて食べ尽くしていたのだと、そこで気づいた。
ちなみに私はプライム会員を7年以上続けている。海外在住でも切らずに使っている理由は、別の記事に書いた
→ 関連記事:Amazon Primeは海外在住でも価値がある?中国生活で使い続ける理由【7年以上利用】
再契約してから実際に読んだ本
『無職になったら読む本:誰も教えてくれない無職期間の過ごし方』谷崎玄明
他の人が無職期間をどう考えているのかが気になって開いた。
印象に残ったのは、「直近の金銭面に問題がない無職は、働かずとも食べていける人と同じくらい結構な身分だ」という指摘だった。それから、無職において最も大事にすべき資源は「時間」だということ。
もうひとつ刺さったのが、どの行為が本当に幸せに繋がるのかを知っているのは自分だけだ、という一節だ。
いろんなことを試してきたのは著者も同じだった。私はYouTubeで紹介されている科学的とされる健康法をあれこれ試していたが、この本を読んでからやめた。自分が幸せになれる方法を知っているのは、自分だけだからだ。
著者は「無職」ではなく「無色」と書いていた。何色にも染まっていない期間、という意味だと受け取っている。
『すぐやる!「行動力」を高める“科学的な”方法』菅原洋平
行動が止まっていた時期に読んだ。ダラダラする日が続いていた。
この本を読んでから、ブログやnoteの執筆で「どこで止まったか」をメモするようになった。私はデスクトップメモを使っている。おかげで再開するときに、思い出す時間がほとんどいらなくなった。
止まること自体は防げない。止まった位置を記録しておけば、戻るのが早くなるだけだ。
『考えすぎない練習』ジョセフ・グエン(訳:矢島麻里子)
思考がどこまでも膨らんでいく自分の悪い癖に、対処法があるなら知りたかった。
一番印象に残ったのは、愛の話だった。著者は、妻が自分を愛する理由を挙げられないことに気づく。そして、理由がないことこそが無条件の愛なのだと理解する。逆に愛する理由を挙げてしまえば、その条件を満たさないときは愛さない、ということになってしまうからだ。
考えすぎない方法を知りたくて開いた本だったのに、学んだのは嫁との関係で大事な部分だった。
読む前に想定していた答えと、実際に得られるものは違う。これも読み放題でなければ出会っていなかった。
『FIREした人は本当に幸せなのか』寺澤伸洋
無職の自分の思考と、FIREした人の思考がどこで違うのかが気になって読んだ。
読んでみると、FIREした人のリアルな生活は、今の私のニートライフとそこまで変わらなかった。時間があって、働いていなくて、その時間をどう使うかを自分で決めている。違うのは資産の額だけだ。
そう考えたら、今の期間はFIREの予行練習なのかもしれないと思えてきた。
余談だが、退職後の住民税の話も出てくる。読みながら「海外居住者になってしまえば免れるのでは」と妄想してしまった。実際に検討したわけではないが、そういう発想が出てくる程度には自分事として読んでいた。
▶ 『FIREした人は本当に幸せなのか』をKindleで見る
『神様の定食屋2 ごちそうさま、めしあがれ』中村颯希
1巻は久しぶりに目をうるませながら読んだ本だった。ほっこり系。
2巻で考えさせられたのは、死んだ人を忘れる、ということについてだった。
実用書ばかり読んでいると、こういう本にたどり着かない。読み放題でなければ手に取っていなかったと思う。
途中でやめた本:『思考ツールとしてのタロット』米光一成
以前どこかの本屋でタイトルを見かけて、気になっていた本だ。
私は神頼みやコイントスで人生の決断をすることがある。だからタロットにも興味があった。
→ 関連記事:媽祖に人生の決断を委ねた話
実際に読んでみると、タロットカードを使った解釈の仕方は、私の神頼みと近いところがあった。ただ、ちゃんと使えるようになるには膨大な時間がかかりそうだと感じて、途中でやめた。
いつかタロットへの興味が再燃したら、そのときに読めば面白いと思う。
読み終えた本より、途中でやめた本の話のほうが、私にとっては大きかったかもしれない。買った本だったら、たぶん最後まで読もうとして、そのまま積んでいた。
再契約してよかったこと
3ページでやめられる
買った本は、つまらなくても最後まで読もうとしてしまう。お金を払った罪悪感があるからだ。
読み放題にはそれがない。合わないと思ったら3ページで閉じて次にいける。極端な話、途中で漫画を読んでもいい。
この「捨てやすさ」が、結果的に読む冊数を増やした。1冊に義理立てしなくてよくなったからだ。
「読書=勉強」でなくなった
昔の私は、本を読む人間ではなかった。
正確に言うと、読もうとはしていた。勉強しなければ、知識を増やさなければ。そう思って本を買う。でも数ページで終わる。特にビジネス書は、最初の数ページで「なるほど」と思った瞬間に満足してしまう。
本棚には、読んでいない本だけが増えていった。今思えば、本を読むことよりも「本を買った自分」に満足していたのだと思う。
読み放題を使うようになって、そこから少しずつ読む量が増え、気づけば小説を読むようになっていた。読書が勉強ではなく、単純に楽しむものになった。この変化は大きかった。
目的のない読書ができる
課題を解決するために本を買うと、どうしても答え探しになる。
読み放題だと、目的のない本にも手を伸ばせる。まったく関係のない分野の本を開いて、10分で閉じることもある。それでも損をした感じがしない。
無職になってから時間の使い方をいろいろ試したが、この「無目的な読書」は残ったほうに入る。
正直に書くと、合わない部分もある
読みたい話題作はだいたい対象外
新刊やベストセラーは、基本的に読み放題に入っていない。
私は橘玲、東野圭吾、伊坂幸太郎、宮部みゆき、原田ひ香あたりをよく読むが、だいたいは紙か電子書籍で別途購入している。「この本が読みたい」という目的が先にある人は、結局その本を買うことになる。そうすると月額980円が完全に上乗せになる。
逆のパターンもある。喜多川泰の作品はKindle Unlimitedで初めて触れて、対象内の作品はほぼ読んだ。そこから別途買った作品も多い。最近ハマったのは白石一文『一億円のさようなら』で、これも機会があれば購入したいと思っている。
読み放題は「読む本を探す」人のためのサービスであって、「この本を読む」人のためのものではない。ここを取り違えると、前回の私のようになる。
選ぶ時間が増える
対象が多いぶん、探している時間が長くなる。
気づいたら30分ライブラリを眺めていた、という日もあった。読書時間より検索時間のほうが長いなら、それは本末転倒だ。
私は「月に何冊読む」ではなく「同時に開いておく本は3冊まで」と決めて、少し落ち着いた。
家族と同じ本を読めない
我が家の事情も混じるが、使ってみて一番惜しいと思ったのはここだ。
嫁も小説が好きだ。良かった本があれば「これ読んでみたら」と渡したくなる。ところが、それができない。
Kindle Unlimitedには家族プランがない。あるのは月額980円の個人プランだけだ。購入したKindle本ならファミリーライブラリで共有できるが、読み放題で借りている本は共有の対象外になる。
そのうえ我が家の場合、嫁は中国アカウントのApple IDを使っているので、そもそも環境の共有ができない。同じ屋根の下にいるのに、同じ本を読む手段がない。
結局「良かったよ」と口で伝えることしかできない。感想を言い合いたい相手が近くにいるぶん、余計にそう思う。
夫婦や家族で本の話をしたい人にとっては、ここは弱点になると思う。
20冊の枠は、結局すぐ埋まる
手元に置けるのは20冊まで。それを超えると古いものを返却する必要がある。
数字だけ見れば十分そうに感じる。実際に使うと足りない。読みたい本を見つけると「とりあえず保存しておこう」となるからだ。人間の欲というのは怖い。
積ん読への罪悪感は減った。代わりに「20冊を読み切りたい」という焦りが出てきた。しかも読み切ったら、また新しく読みたい本が出てくる。罪悪感が焦りに置き換わっただけとも言える。
おすすめできる人・できない人
向いていると思う人
- 読む本が決まっていない人
- 本を買っても途中で止まってしまう人
- ジャンルを広げたい人
- 買うか迷う本が多い人
- 月に2冊以上読む見込みがある人(980円の元は取れる計算になる)
やめておいたほうがいい人
- 読みたい本が具体的に決まっている人
- 新刊・話題作を追いたい人
- 月に1冊も読む時間がない人
- 1冊を丁寧に読み切りたい人
- 家族と同じ本を共有して読みたい人
「月に1冊も読む時間がない人」が、前回の私だった。サービスが悪かったわけではなく、私の生活と合っていなかっただけだ。
耳で聴くほうが生活に合う人もいる。私は散歩の時間にAudibleを使っていて、こちらは目的がまた違う。
まとめ
Kindle Unlimitedを再契約して、2か月が過ぎる。
このままだとダウンロードした本を読み切れないまま、ズルズル使い続けそうな気がしている。恐ろしい。
前回との違いはサービス側ではなく、自分の時間の使い方が変わったことだった。合わないと思ってやめたものでも、生活が変われば合うようになることはあるのかもしれない。
そして無料期間があるということは、合わなかったときに引き返せるということでもある。3か月使って読まなかったなら、それは「今は読書の時期ではない」という結果が出ただけだ。それも悪くない情報だと思う。
条件は人によって違うので、まずは自分のアカウントで今どうなっているかを見るところから始めてみてほしい。1冊も読み終えられなかったとしても、失うものはたぶんない。
※契約した直後の気持ちは、noteにも書いている。
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