海外在住でもLINEMOは使える?2年使った実感

海外生活

※本記事の料金・条件は2026年8月時点のものです。最新情報は公式サイトでご確認ください。

海外に住んでいると、日本の電話番号をどうするかで一度は悩むのではないだろうか。

「持っていても使わないから解約しようか」「でもSMS認証で困りそうだ」。私も長年この間で迷い、そして一度失敗している。

結論から言うと、私は2024年5月からLINEMOを月1,000円ほどで維持していて、契約してよかったと思っている。ただし、いいことばかりではない。知らずに海外で電話を受けて、7,000円以上請求されたこともある。

今回は、海外在住者の視点でLINEMOのメリットとデメリットを正直に書いてみたい。


5年間で2万円払って、番号は消えた

LINEMOの前に、失敗談から書いておきたい。

2019年から2023年の間、私はauの携帯番号を残すために休止状態にして、毎月411円を払い続けていた。番号さえ残しておけば、いつか日本に帰ったときに使えると思っていたからだ。

しかし休止してから5年経つと、自動的に解約になる。それを知ったときには時すでに遅し、番号はすでに消えていた。

コロナの影響で数年間は日本に帰国できなかった。2023年に久々に帰国した際も、中国の番号をそのまま日本で使えるように契約したので、復旧すらしなかった。

結局5年間で2万円近く払って、残ったものは何もなかった。

ただ、そのお陰でLINEMOを契約するきっかけができた。今となっては、あそこで一度リセットされてよかったのかもしれない。


私が一時帰国中に契約したときに必要だったもの

2024年5月に日本へ一時帰国した際、LINEMOを契約した。

そのとき必要だったのは、次の2つだ。

  1. 日本国内の住所が記載された本人確認書類(私の場合は運転免許証)
  2. 契約者本人名義の日本のクレジットカード

申し込みには、LINEMOが本人確認に利用できる日本国内の住所が記載された本人確認書類が必要になる。海外転出後の契約可否は、現在の住所や書類の状態によって異なるため、申し込み前に公式サイトで確認してほしい。

支払い方法は口座振替も選べるが、書類のやり取りや口座管理を考えると、海外在住者にはクレジットカードのほうが現実的だと思う。登録できるのは契約者本人名義のカードで、3Dセキュア(本人認証サービス)に対応している必要がある。家族名義のカードは使えない。

物理SIMも選べるが、eSIMならオンライン申請だけで即日使い始められる。滞在期間が限られている一時帰国では、この差は大きい。


海外で使うには「世界対応ケータイ」への加入が必須

ここが一番重要なので、先に書いておきたい。

LINEMOを海外で使うには、「世界対応ケータイ」というオプションへの加入が必須である。加入自体は無料(月額0円)だが、未加入のままだと海外の通信ネットワークに接続できず、SMSの受信すらできない

私のように「海外でSMS認証を受け取るためだけに契約する」場合でも、このオプションがなければ意味がない。

申し込みはMy Menuからオンラインでできる。LINEMOは店舗対応がないので、ソフトバンクショップや電話窓口では手続きできない。詳しい条件はLINEMO公式の世界対応ケータイのページにまとまっている。

新規契約の場合、しばらく加入できない

さらに見落としやすいのが、新しい電話番号で契約した場合、契約から4か月目の末日までは「世界対応ケータイ」を申し込めないという制限だ。他社からの乗り換え(MNP)であれば、この制限の対象外となる。

つまり、一時帰国のタイミングで新規契約してすぐ海外に戻る人は、しばらく海外でSMSを受け取れない期間が発生する。渡航前に必ず加入状況を確認しておいたほうがいい。


海外在住でLINEMOは使える?できること・できないこと

「世界対応ケータイ」に加入した前提での話をまとめておく。

機能海外での可否料金
SMS受信無料
SMS送信1通約100円
電話の着信有料(国により異なる)
電話の発信有料(国により異なる)
データ通信海外あんしん定額 980円/24時間など
番号の維持基本料のみ

私が実際に使っているのは、ほぼSMS受信と番号維持の2つだけだ。この2つは追加料金がかからないので、基本料だけで済んでいる。

データ通信は現地SIMがあるので、普段は使っていない。


日本の電話番号は、思っていたより「インフラ」だった

契約してから一番強く感じたのは、日本の電話番号が連絡手段ではなく、認証のインフラになっているということだ。

近年、アプリやサイトのセキュリティが厳しくなり、電話番号との紐づけを求められるものが増えている。Amazonのログイン、証券会社、新しいアプリの登録。どれも日本の番号がないと止まってしまう。

私は中国からAmazon Primeを7年以上使い続けているが、こうした日本のサービスを海外から維持できているのは、日本の番号があるからだ。

海外の電話番号でも登録できるサービスは増えている。しかし、日本のサービスの中には海外の番号ではSMS認証コードが届かないものがあり、私も中国の番号で登録できずに困ったことが何度かあった。中国のネット環境そのものに制約があることも、これに拍車をかけている。

音声通話の着信も同じだ。一時期日本に本帰国しようと考えていたとき、賃貸物件の見積もりを不動産屋に依頼したら、日本の不動産会社から直接電話がかかってきて、メールでは得られない情報をもらえた。日本の飲食店の予約でも、日本の番号を求められることは多い。

LINEMOは海外(中国を含む)にいてもSMSを受信でき、電話も受けられる。日本に帰ってから休止や開通の手続きをする必要もない。かつてauの番号を保留するだけで411円払っていたことを思えば、月1,000円ほどでこれだけ使えるなら全然ありだと思う。


eSIMで中国の番号と日本の番号を1台にまとめられる

私はiPhone SE3を使っている。物理SIMに中国の番号、eSIMに日本の番号を入れているので、1台のスマホで両方を管理できる。これがかなり快適だ。

海外在住者にとって、スマホを2台持ち歩かなくていいというのは、想像以上に楽である。


おまけ:Perplexity有料版のきっかけになった

時期によっては、LINEMOにPerplexity有料版のお試し特典が付いていた。私がAIの有料版を使い始めるきっかけは、これだった。

今ではChatGPT・Claude・Perplexityを毎日使い分けているが、その入口が携帯の契約だったというのは、自分でも意外だった。


ミニプランとベストプランの違い

私が契約している「ミニプラン」は、すでに新規受付を終了している。現在契約できるのは「ベストプラン」と「ベストプランV」だ。

同じ条件では契約できないので、違いを整理しておきたい。

ミニプラン(旧・受付終了)ベストプラン(現行)
データ容量3GB〜3GB/〜10GBの2段階
月額990円3GB以下:990円/3GB超:2,090円
超過後の速度300kbps(一律)2段階制限、最終的に最大128kbps
通話オプションなしベストプランVは5分かけ放題付き

番号維持目的で見ると、旧ミニプランのほうが有利だったというのが正直な感想だ。

ミニプランは3GBを超えても料金は990円のままで、速度が300kbpsに落ちるだけだった。一方ベストプランは、3GBを超えた時点で自動的に2,090円に上がる。

一時帰国してうっかりデータを使うと、意図せず倍の料金になるということだ。これから契約する人は、帰国時のデータ使用量に気をつけたほうがいい。各プランの詳細は公式サイトの料金ページで確認してほしい。

なお、旧プランの既存契約者もそのまま「世界対応ケータイ」に加入できるので、海外利用の面で不利になることはない。


デメリット①:基本料だけでは済まない月がある

ここからは正直な話を書いておきたい。

基本料金は1,000円ほどと安い。しかし一時帰国中に通話をしたり、データを追加購入したりすると、基本料以外の料金が上乗せされる。「月1,000円で済む」と思い込んでいると、請求を見て驚くことになる。

中国の携帯会社のプランなら200元ほどで日本でも使えるようにできるので、金額だけを見ると損した感じは否めない。

ただ、これは「番号維持のために年間1.2万円ほど払っている」と考えるか、「帰国のたびに追加で取られている」と考えるかで印象が変わる。私は前者だと思うようにしている。


デメリット②:海外での着信で7,000円を超えた話

これは完全に私の失敗談だ。

海外にいるときの着信は、こちらが受けるだけでも課金される。私はそれを知らずに、日本の不動産会社からの電話を何度も受けていた。

結果、追加料金だけで6,000円近く。基本料と合わせると7,000円を超える請求が翌々月に届き、さすがに驚いた。

仕組みを考えれば仕方がない。しかし、知らないと確実にやられる。海外で日本からの電話を受けるときは、用件だけ聞いてLINEやメールに切り替えるのが現実的だと思う。


デメリット③:海外で使える選択肢が増えている

もう一つ挙げるとすれば、日本の番号を維持できるサービスがLINEMOだけではなくなってきたことだ。

数年前ほど「LINEMOしかない」という状況ではない。次の項目で比較しておきたい。


日本の番号を維持するなら、他社はどうか

海外在住で日本の番号を維持する目的に絞ると、現実的な候補は次の4つだと思う(2026年8月時点)。各社の契約条件や維持のしかたを詳しく比べたものは海外在住で日本の電話番号を維持する方法|4社比較にまとめている。

サービス月額の目安海外SMS受信海外での特徴
LINEMO990円〜(3GB以下)○ 無料「世界対応ケータイ」加入が必須。海外あんしん定額980円/24時間
povo2.00円〜(トッピング制)○ 無料基本料0円。180日間トッピングなしだと利用停止の可能性
ahamo2,970円(30GB)○ 無料海外91の国・地域で、国内利用分と合わせて月30GBまで追加料金なし。海外利用開始から15日経過後は速度制限あり
楽天モバイル1,078円〜(3GBまで)○ 無料海外2GBまで無料。Rakuten Link経由なら海外→日本の発信が無料

4社とも海外でのSMS受信は無料で、日本の番号でのSMS認証という目的だけなら、どれを選んでも用は足りる。一方で、通常の電話アプリでは海外での着信にも料金が発生する場合があるという点は、どのサービスでも注意が必要だ。

違いが出るのは維持コストと、通話・データの使い方だ。

番号維持のコストだけを見るならpovo2.0が最安である。基本料0円で持てるので、SMS認証専用と割り切るならこれが合理的だと思う。

海外から日本へ電話をかける機会が多いなら楽天モバイルが強い。Rakuten Link経由の発信が無料なので、「海外では着信に出ず、あとから折り返す」という運用ができる。私の7,000円の失敗は、この運用で防げたかもしれない。

海外と日本を頻繁に行き来し、毎月ある程度データ通信を使う人にはahamoが向いている。海外データが国内分と合わせて月30GBまで追加料金なしで使えるので、渡航のたびに定額オプションを申し込む必要がない。契約直後から海外で使える点も、LINEMOとの明確な違いだ。ただし海外での利用開始から15日を超えると速度制限がかかるので、長期滞在には向かない。

それでも私がLINEMOを続けている理由

正直に書くと、いま契約するならpovo2.0か楽天モバイルを検討したと思う。

それでもLINEMOを続けているのは、povo2.0のように「180日ごとにトッピングを買わないと止まる」という管理が、海外にいると面倒だからだ。私はauの休止で一度番号を失っている。何もしなくても維持されるという安心感に、月1,000円を払っている感覚に近い。

とはいえ、これは私の使い方に合っているというだけの話だ。維持費を最優先するのか、海外から日本に電話をかけたいのか。目的によって答えは変わるので、まだ決めかねている人は4社の比較記事のほうから読んでもらったほうが早いかもしれない。


LINEMOが向いている人・向いていない人

向いている人

  • 海外在住で、日本の銀行・証券口座・Amazonを使い続けたい人
  • 日本の番号でのSMS認証が定期的に必要な人
  • 契約や解約の管理を極力したくない人
  • 年に1〜2回、短期間だけ日本に帰る人
  • デュアルSIM対応スマホで現地番号と併用したい人

向いていない人

  • とにかく維持費を抑えたい人(povo2.0のほうが安い)
  • 海外から日本へ電話をかける機会が多い人(楽天モバイルのほうが有利)
  • 海外でもデータ通信をよく使う人(ahamoのほうが安く済む)
  • 契約後すぐに海外でSMSを受け取りたい人(新規契約は4か月目末日まで加入不可)
  • 日本国内の住所が記載された本人確認書類、または本人名義のクレジットカードが用意できない人

まとめ:番号を「捨てない」ためのコストと考える

月1,000円を通信費として見ると、コスパはよくない。帰国のたびに追加料金がかかるし、着信で7,000円を超えたこともある。

しかし、日本の電話番号を維持するための費用と考えると話は変わる。かつて私は同じ目的で411円を払い、5年後に番号を失った。それに比べれば、いつでも使える状態で持てているだけで意味があるように思う。

大事なのは、LINEMOかどうかよりも「日本の番号を切らさない」ことなのかもしれない。povoでも楽天でもいい。自分の使い方に合うものを選べば、それでいいのだと思う。

もし今、休止や預かりサービスで番号を寝かせているなら、その契約が何年で自動解約になるのかだけは確認しておいたほうがいい。私のように、気づいたときには消えているかもしれない。

そのうえでLINEMOを検討するなら、まずは公式サイトで現在の料金プランと申し込み条件を確認してみてほしい。海外での利用を前提にするなら、世界対応ケータイの対応国と料金も合わせて見ておくと、契約後に困らないと思う。


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